内視鏡で見る「胃炎・胃潰瘍・胃がん」の違い 🔍

こんにちは☀
立川立飛こばやし内科・消化器内視鏡クリニック ららぽーと立川立飛です🏥✨
胃の不調を感じて医療機関を受診すると、
「胃炎があります」「潰瘍ができています」「念のため組織を取りましょう」
といった説明を受けることがあります。
ただ、これらの言葉について、
・胃炎と胃潰瘍は何が違うのか ❓
・胃がんは内視鏡でどのように見えるのか ❓
・見た目だけで判断できるものなのか ❓
と疑問を持たれる方は少なくありません。
特に、
「胃炎と言われたが、本当に大丈夫なのか😟」
「潰瘍と聞いて、がんではないかと不安になった😟」
という声は外来でもよく聞かれます。
胃炎・胃潰瘍・胃がんはいずれも胃の粘膜に異常が生じる病気ですが、
内視鏡で観察した際の所見や、病気としての意味合いは大きく異なります。
今回のブログでは、
■内視鏡検査で何を見ているのか?
■胃がんとは?
■胃潰瘍とは?
■見た目だけでは判断できないこともある
に分けて、できるだけ整理して説明していきます。
胃の病気は、症状だけでは正確な区別がつかないことが少なくありません。内視鏡検査によって、炎症なのか、深い傷なのか、腫瘍性の変化なのかを直接確認することが可能になります。気になる症状が続く場合や、これまで検査を受けたことがない方は、一度評価を受けることが重要です。ご不安な症状がある方はぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
■内視鏡検査で何を見ているのか? 👀 📸
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)では、胃の中をただ映しているだけではなく、粘膜のわずかな変化を総合的に評価しています。肉眼では気づかないような変化でも、内視鏡では重要な手がかりになることがあります。
① 胃粘膜の色調 🎨
まず注目するのが、粘膜の色です。
正常:淡いピンク色
炎症:赤みが強くなる
萎縮:白っぽく見える
腫瘍性変化:周囲と異なる色調になることがある
色の違いは、炎症や血流、粘膜の性質の変化を反映しています。
② 表面のなめらかさ・凹凸 🧩
胃の粘膜は、本来なめらかな構造をしています。
なめらか → 正常または軽度の炎症
ザラつき・不整 → 炎症や腫瘍性変化の可能性
隆起や陥凹 → 潰瘍やがんを疑う所見
表面構造の乱れは、重要な観察ポイントです。
③ 傷の有無と深さ 🕳️
胃炎・胃潰瘍・胃がんを区別するうえで、傷の深さは非常に重要です。
表面のみの変化 → 胃炎
粘膜がえぐれている → 胃潰瘍
不規則で治りにくい欠損 → 胃がんを疑う
単なる「傷」に見えても、形や治り方を慎重に評価します。
④ 周囲との境界 🔍
病変と正常粘膜の境目が、
・はっきりしている
・ぼやけている
・不規則に入り組んでいる
といった点も観察します。
特に胃がんでは、境界が不明瞭で不整になることが多く、重要な判断材料になります。
⑤ 出血・滲出の有無 💉
・新鮮な出血
・にじむような出血
・以前の出血の痕
これらは、炎症の強さや潰瘍の活動性を示します。黒色便や貧血の原因を探る際にも重要です。
⑥ 粘膜構造の規則性 🔬
拡大内視鏡や特殊な観察方法を用いると、
・粘膜模様が規則的か
・血管の走行が整っているか
といった微細な構造も確認できます。構造が乱れている場合、腫瘍性病変が疑われます。
⑦ 必要に応じた組織検査(生検) 📌
内視鏡検査の最終目的は、「怪しいところを見つけ、必要なら組織で確認すること」です。見た目だけで確定できない場合には、病変の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べます。
このように、内視鏡検査では、色・形・深さ・境界・構造といった複数の要素を組み合わせて、胃炎・胃潰瘍・胃がんの鑑別を行っています。
■胃炎とは? 🔴
胃炎とは、胃の内側を覆っている粘膜に炎症が起こった状態を指します。炎症の程度や経過によって、症状や内視鏡での見え方はさまざまです。
・内視鏡での主な所見 👀
内視鏡では、胃炎に特徴的な次のような変化が観察されます。
☑︎胃粘膜の発赤(赤みが強くなる)
☑︎粘膜のむくみ(浮腫)
☑︎点状あるいは線状の出血
☑︎粘膜表面は基本的になめらか
これらは、粘膜表層に限局した炎症であることを示しています。
潰瘍のように深くえぐれる所見は通常みられません。
・急性胃炎と慢性胃炎 ⏳
胃炎は経過によって、大きく2つに分けられます。
◯急性胃炎
突然の胃痛、吐き気、胃もたれ
内視鏡では強い発赤や出血を伴うことがある
薬剤やアルコール、強いストレスが原因となることが多い
◯慢性胃炎
自覚症状が乏しいことも多い
粘膜が薄くなり、血管が透けて見える
長期間の炎症が背景にある
慢性胃炎の多くは、ピロリ菌感染と関連しています。
・胃炎と症状の関係 🤔
胃炎があっても、「まったく症状がない」「軽い胃もたれ程度」「別の原因で症状が出ている」といったケースもあり、症状の強さと内視鏡所見が一致しないことも少なくありません。
・胃炎はどこまでが問題になるのか 📌
胃炎自体は、直ちに重篤な病気になるものではありません。しかし、慢性的な炎症が続くと、「萎縮性胃炎」「腸上皮化生」といった変化を伴うことがあり、これらは胃がんのリスクと関連することが知られています。そのため、胃炎と診断された場合でも、原因の評価や経過観察が重要になります。
■胃がんとは? 🎗️
◯内視鏡での特徴
粘膜の不自然な隆起や陥凹
表面構造が乱れている
色調が周囲と異なる
境界が不整・不明瞭
🔍ポイント
早期胃がんは自覚症状がほとんどありません
胃炎や潰瘍に似た見た目のこともあります
内視鏡では「怪しい病変」を見つけ、生検(組織検査)で確定診断します
📌 ピロリ菌感染は胃がんの最大のリスク因子です。
■胃潰瘍とは? ⚠️
◯内視鏡での特徴
粘膜がえぐれるように欠損
白っぽい潰瘍底(白苔)
周囲の粘膜が盛り上がる
出血を伴うこともある
🔍ポイント
胃炎より深い傷
粘膜の下まで障害されている
痛みや出血の原因になりやすい
📌 ピロリ菌、痛み止め(NSAIDs)、強いストレスなどが関与します。
■見た目だけでは判断できないこともある 🤔
内視鏡検査は、胃の粘膜を直接観察できる非常に有用な検査ですが、内視鏡の見た目だけで病気を完全に判断できるわけではありません。胃の病変には、見た目が似ているものが少なくないためです。
・胃炎・潰瘍・胃がんは似て見えることがある 👀
例えば、
炎症が強い胃炎が、ただれた潰瘍のように見える
胃潰瘍が治りかけの過程で、不整な形を示す
早期胃がんが、軽い炎症や浅い潰瘍のように見える といったケースがあります。
特に早期胃がんは、はっきりした隆起や深い潰瘍を作らないことも多く、一見すると良性の変化と区別がつきにくいことがあります。
・炎症が診断を難しくする場合 🔥
強い炎症があると、
赤みやむくみで病変の境界が分かりにくくなる
本来の形が隠れてしまう
がんの特徴的な所見が目立たなくなることがあります。
そのため、炎症の陰に病変が隠れてしまうこともあり、慎重な判断が必要になります。
・経過を見ることが重要な場合もある ⏳
一度の内視鏡だけでは判断が難しい場合、
薬物治療後に再検査を行う
時間をあけて形の変化を見る といった対応を行うことがあります。
良性の炎症や潰瘍であれば改善傾向を示しますが、
腫瘍性病変では改善が乏しい、あるいは形が変化することがあります。
・生検(組織検査)の役割 🔬📌
見た目だけで判断できない場合に重要なのが、生検です。内視鏡で病変の一部を採取し、顕微鏡で細胞の性質を詳しく調べることで、「良性の炎症なのか」「腫瘍性の変化なのか」「がん細胞が含まれているか」を確認します。最終的な診断は、内視鏡所見と組織検査結果を組み合わせて行われます。
・まとめ 📝
内視鏡検査は非常に精度の高い検査ですが、病変によっては見た目だけでは判断できないことがあります。そのため、必要に応じて生検や経過観察を行い、慎重に評価することが重要です。
■最後に 📝
胃炎・胃潰瘍・胃がんは、いずれも胃の粘膜に何らかの変化が生じる病気ですが、症状の出方や治療法、リスクは大きく異なります。内視鏡検査は、これらの変化を直接観察できる非常に重要な検査です。色や形、凹凸、境界、粘膜構造、出血の有無など、多くの情報を総合して、病気の種類や深刻度を判断します。
しかし、見た目だけでは完全に判断できないことも少なくありません。炎症や潰瘍の陰に、腫瘍性病変が隠れている場合や、早期のがんが軽い炎症や浅い潰瘍と似て見えることもあるためです。だからこそ、必要に応じて組織検査(生検)や経過観察を行い、慎重に評価することが大切です🔬📌
胃の病気は、自覚症状の有無だけで安心できるものではありません。軽い胃もたれや胸やけ、胃の不快感など、日常生活では小さな変化に過ぎないこともありますが、これが早期の病変のサインである場合もあります。症状が続く場合や心配な場合は、早めの内視鏡検査や医師の評価を受けることが安全です。
また、慢性胃炎やピロリ菌感染など、胃の状態によっては将来的にリスクが高まることもあります。だからこそ、定期的な検査や適切な治療、生活習慣の改善を組み合わせることが、健康を守るうえで非常に重要です🍀
胃の病気に関する情報は、知識として理解しておくことも安心につながります。本ブログで紹介した内視鏡での観察ポイントや、胃炎・潰瘍・がんの違いを知っておくことで、検査を受けた際にも落ち着いて医師の説明を理解しやすくなります。
最後に、少しでも不安や疑問を感じたら、一人で抱え込まず、医師や看護師に相談することが最も大切です。早期発見・早期対応が、胃の病気を安全に管理するための基本です。ご自身の体のサインに耳を傾け、必要な評価や検査を受けることが、健康を守る最善の方法です💪💙
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